海外旅行好きの方が今思うことは早く新型コロナが終息し、安全に海外旅行へ行けることです。
そんな中でEUなどで海外旅行を安全に行うために「ワクチンパスポート」というものを導入することが検討されていることはご存じでしょうか?
ひょっとするとこのワクチンパスポートが海外旅行再開のカギとなる可能性があります。
本記事では「ワクチンパスポート」が一体どのようなもので、どのような役目を果たしてくれるのかなどについて解説していきます。
新型コロナ過での海外旅行再開の「鍵」はワクチンパスポートになるかも!?
ニュースでも最近取り上げられていましたが、EUなどでは海外旅行を安全に行うためにワクチンパスポートを導入する話が出ています。
ではこのワクチンパスポートに関して、以下の3点について解説していきます。
- ワクチンパスポートとはどのようなものか?
- ワクチンパスポートを検討している国
- なぜワクチンパスポートが必要なのか?
それでは1つずつ解説していきます。
ワクチンパスポートはワクチン接種の証明証
ワクチンパスポートはデジタル証明証というものになり、所持していることで以下のようなことがわかるようになります。
- 摂取したワクチンの種類
- PCR検査の結果
- 過去の新型コロナウイルスの観戦歴
つまり、ワクチンパスポートがあることでワクチン接種、または過去に感染したことにより抗体を持っているかどうかなどがわかるものということになります。
そして、こちらを所持していることで受けられる恩恵の1つに入国後の14日間の隔離措置の免除とがあります。
仮に海外を自由に行き来することが可能となっても、この14日間の隔離措置がある以上は多くの方は海外へ行くことはほぼほぼ不可能と言えます。
一部の国では日本人は入国時でも14日間の隔離は免除となっている国もありますが、基本的には必要な措置になります。
また、このワクチンパスポートはアプリにより管理され、飛行機に乗る時や出入国をする際にバーコードを読み取る仕組みになるようです。
ワクチンパスポートは世界各国で検討されている
このワクチンパスポートは世界各国で検討されているシステムになります。
現在ではイスラエルがすでにこのシステムを導入しているようです。
イスラエルではワクチンパスポートという名称ではなく、グリーンパスポートと呼ばれています。
その他ではEUでワクチンパスポートの準備が開始し、2021年3月末の法案を提出する模様です。
EUは昨年の時点で日本人の海外旅行客の受け入れを開始していましたが、感染拡大が起きるたびにロックダウンをしてきました。
そのため、より安全に外国人旅行者を受け入れるためには必要と判断されているようです。
また、EUとしては2021年の夏の旅行シーズンまでには導入を開始指定考えがあるようです。
【検討中の国】
- 中国
- タイ
観光業を復活させるためにも完全に終息するまでは待っていられない
なぜワクチンパスポートが必要なのでしょうか?
答えは1つです。
安全に外国人旅行者をより安全に迎え入れるためです。
すでに新型コロナウイルスにより各国で観光業が大ダメージを受けているため、観光業を早く復活させたい思いがあります。
特に観光業で国の経済が支えられている国ほどこの思いは強いでしょう。
現状ではワクチン接種が世界中で開始されていますが、まだまだ終息の見通しは立っていないため、完全に終息するまで待っていたらいつ再開できるかは分かりません。
そのため、ワクチンパスポートにより外国人旅行者の健康状態やワクチン接種の有無を確認できれば、より安全に外国人旅行者を受け入れることが可能となります。
ワクチンパスポートの5つの問題点について
海外旅行が好きな方にとってはこの案は非常に良い案と思えますが、やはり問題点も出てきます。
- ワクチンを打てない場合
- 日常生活への影響
- 差別が起きる可能性
- 日本で導入されるかどうか
- 世界共通にする必要性がある
1つずつ解説していきます。
アレルギーの心配がありワクチンを打てない場合もある
ワクチン接種をする場合の問題点として、アナフィラキシーショックという急性アレルギー症状の心配があるために、打ちたくても打てない場合があります。
さらに、ワクチンは強制的なものではなく、義務であるため、打つ・打たないは個人の自由となります。
中にはアナフィラキシー以外にも副作用の心配や外国製のワクチンに抵抗があり、ワクチン接種に抵抗がる方がいるのも事実です。
では、このような方々はどうすればいいのでしょうか?
現状ではこのシステムを利用することができないため以下のようなことが考えられます。
- 海外旅行を控える、または行けない
- 14日間の隔離が必要となる可能性
- 隔離はしないが、毎日の報告義務
海外旅行以外だけではなく日常生活にも影響があるかも?
ワクチンパスポートは海外旅行だけではなく、導入された場合は日常生活にも影響が出てくる可能性も考えられています。
大きなイベントや公共施設を利用する際、感染後の会社への復帰などの際に、このワクチンパスポートがないと入場や利用ができないようになる可能性も十分にあり得ます。
やはり、この場合もワクチンが打てない場合やワクチンを打たないという選択をした方がどうなるのかという問題が出てきます。
差別が起きる可能性
3つ目の問題点としてはワクチンが打てない、打たない方に対しての差別が起きる可能性です。
ワクチンを打っている人と打っていない人ではやはり感染する確率は大きく違ってきます。
そのため、打てない人、自らの意思で打たない人に対しての差別が起きる可能性は日本であっても十分に考えられることです。
【3月23日更新】日本で導入されるかどうか
日本でこのワクチンパスポートが導入されるかどうかはやはり気になるところです。
現状では日本ではおそらく議論すらされていない可能性が高いのではないかと思います。
日本ではマイナンバーカードですら普及していない状態です。
日本は先進国の中でもデジタル化が非常に遅れている国であるため、日本で導入されるかどうかが気になるところではあります。
そんな日本でワクチンパスポートが本当に普及するかどうかは何とも言えないと思います。
私が考える最悪の展開はワクチンパスポートを導入している国からの外国人旅行者は受け入れるが、導入していない国からは認めないということです。
【3月23日追記】
先日、河野大臣がワクチンパスポートに関してこのような発言をされました。
つまり、現時点では日本ではワクチンパスポートを導入する予定はないということが分かります。
今の世界の流れから行くと、私個人としては海外旅行が再開された場合は必要になってくると思います。
そのため、海外旅行者はワクチンパスポートが必要ということになった場合、日本人はワクチンパスポートの発行に時間がかかり、結果的に海外に行けるようになるのが遅れるのではないかと思います。
【4月29日更新】日本でもワクチンパスポート導入の動きあり】
コロナ過で海外旅行やビジネス目的で海外渡航をする際に今後必要となってくる可能性のあるワクチンパスポートですが、日本政府が日本での導入する方向で調整に入ったようです。
利用方法は当然、スマホのアプリを想定中。
ただし、日本国内においては飲食店の利用時やイベント会場への入場時などの利用は想定していないそうです。
やはり、日本国内でもワクチンパスポートを利用するとなると、ワクチンを打っていない人、または事情があり打てない人に対しての差別が起きてしまう可能性があるため、国内での利用は想定しないのではないかと思います。
【6月17日追記】日本もワクチンパスポートの導入決定
日本でもワクチンパスポートの導入が決定しました。
7月中旬ごろをめどに、まずは紙媒体での導入になるようです。
【ワクチンパスポートに記載される内容】
- 氏名
- 生年月日
- 旅券番号(パスポート番号)
- ワクチン接種日
- 接種したワクチンの種類
また、ワクチンパスポートを導入するにあたり、各国に対して入国する際の隔離免除となるよう、これから交渉されるようです。
まずは紙媒体ということですが、今後アプリが開発されればこちらに変更になる可能性も十分にあり得ます。
世界共通にする必要性
ワクチンパスポートが海外旅行の際に必要となった場合は世界共通にする必要があると思います。
ワクチンパスポートはアプリにより管理されることになりますが、このアプリが世界共通のものにならなければ意味をなさないと思います。
もしくは、アプリは違えどちゃんと認められるものでなければいけないでしょう。
まとめ
ワクチンパスポートは世界で検討されているシステムになりますが、個人的には海外旅行をする際には非常によいシステムになると思うため、海外旅行再開の鍵になるのではないかと思います。
しかし、いろいろな問題点もあります。
私個人としてはワクチン接種は打たない考えを持っていましたが、もしこのシステムが導入されるなら私は間違いなくワクチンを打ちます。
また、もし日本でも導入されたとしても一般の方のワクチン接種は早くても7月となっていますが、私個人としてはもう少しかかると予想しています。
そのため、年内に海外に行けるようになるかどうかはまだまだ分かりません。